風邪や鼻炎に伴い、耳管 (鼻と耳とをつなぐ管)を通じて炎症が起こります。鼓膜が赤くなったり腫れたりして、痛みが出ます。膿が出たり時には高熱も出ます。点耳薬で治療しますが、膿がある場合は抗生物質の内服が必要になります。高熱が続き、耳の後ろが痛い場合は、鼓膜切開や点滴が必要なこともあります。治るまでには1、2週間かかります。耳の構造的にも子供がかかりやすいです。
中耳に水が溜まった状態です。症状は耳が詰まった感じ、難聴などです。急性中耳炎から移行したり鼻が悪いとなりやすく、鼻すすりが大きく影響します。急性中耳炎と同様で子供、特に低学年の子がよくかかります。まずは内服で様子を見ますが、繰り返す場合は鼓膜切開やチューブ挿入が必要な場合もあります。耳管の構造的に成長するにつれて改善することが多いですが、難治であれば耳の機能が悪いまま大人になってしまうこともあり、場合によっては手術加療も必要になります。
一般的には、低年齢層では耳管が太く短く水平に近いため鼻咽腔の雑菌が中耳に入りやすく中耳炎が起こりやすいと言われています。また成長に伴い、耳管が細く長く傾斜を持つ様になるため、中耳炎が起こりにくくなると言われています。鼻腔の奥には咽頭扁桃(アデノイド)があります。 アデノイドは5歳から6歳までがピークで大きくなり、この頃までは、このアデノイドが原因で耳管の入り口に鼻水がたまって中耳炎が起こりやすいと言われています。最近、中耳炎が低年齢化する傾向にあり、また難治性となってきています。これは、中耳炎を起こす細菌に耐性菌が増えてきたことと、 1歳前後くらいから保育園に行く子供さんが増えてきたことの二つが主な原因であると言われています。
耳の通り道が炎症を起こします。主に耳が痛いなどの症状があります。耳の入り口から鼓膜までの範囲を外耳道と呼び、バイ菌やカビが繁殖し、炎症を起こしやすいと言えます。耳あか(耳垢)が溜まり、炎症を起こすこともあります。
また、クッションとなる皮下脂肪が少なく、耳掃除のしすぎで皮膚に傷がつくことがあります。硬い耳かきよりも柔い綿棒ですると傷はつきにくいですが、耳垢を押し込んでしまうこともあります。
中耳炎の一種です。悪いできものではないですが、皮膚の垢が中耳に溜まります。症状は難聴、めまいなどがあります。放置すると周囲の骨を溶かしていき、顔が曲がったり、髄膜炎など重い症状をきたします。治療は手術が必要です。
耳だれを繰り返し、難聴があり鼓膜に穴があいたりします。点耳薬などで耳だれを止める治療を行います。なかなか耳だれが止まらない時は、手術が必要な場合もあります。難聴に関しては手術で改善する場合とそうでない場合があります。
機能が悪い場合、耳がつまったり、難聴などの症状が起こることがあります。
耳管通気処置で一時的に改善を図ることもできます。
急激にやせた人に起こりやすいです。自分の声が響いて聞こえるなどの症状があります。
前屈みになると症状が改善する人がいます。
なかなか中耳炎が治りにくい場合、癌などの悪いできものが隠れている場合があります。
めったにありませんが長引く中耳炎(重度の炎症のことも多いですが)は注意が必要です。精密検査のため総合病院を紹介します。